【連載】橘めいの『いつだってファイティングポーズ』 第7回 セックスには前戯を、女には褒め言葉を

前回、髪を切ったことで街中で声をかけられなくなったと書いたけれども、
モテる、モテないで言えばこの髪型はたぶん圧倒的にモテない。笑

何をもって「モテる」と言うのかは男と女ではたぶん違っていて、
男の場合は不特定多数に「かっこいい！」と言い寄られれば「モテてる」のかもしれないが、女の場合は興味のない男に言い寄られてもまったく「モテてる」ことにはならないのだ。（あたしの見解ね）

というより、男は「とりあえずオッケー（抱ける）」の範囲が、
女よりだいぶ広いように思う。（いわゆるストライクゾーン）
もちろん、かわいいとか自分の好きなタイプに越したことはないんだろうけど、
そうじゃないとしても、絶対無理なレベルじゃなければ、
言い寄ってこられたらかなりの割合で喜ぶ。（よね？）

そう考えると女の方が残酷かもしれない。

だって女は、好きな人や好きなタイプの人以外に言い寄られたとしても
ほぼ「気持ち悪っ！」ってなっちゃうもん。

でもこれは、男と女の肉体の構造上の違いで、男は最終的に「選ぶ性」だから仕方がないのかなとも思う。

だって女に言い寄られたとしても、男の人が「怖い」と思うことってそんなにないでしょ？
もちろん、朝まで家の前で待ってるとか（あたし）、電話ボックスから電話して「窓開けてみて？」って言って開けたらいるとか（あたし）、そういうことされたら怖いと思うけど、
そうじゃない限りは、たとえば飲み屋で言い寄られて怖い思いをする、不快な思いをするってそんなにないと思うんだよね。
（ていうか、電話ボックスって！・・・時代！！笑）

だけど、女は、いつもたくさんある。

飲み屋や職場や人がたくさん集まるような場所で男の人に言い寄られて、
不快な思い、怖い思いをすることが。

相手が知らない人なら、少しは邪険に扱えるかもしれないけれど、
仕事や社会的な付き合いの相手だったりする場合、嫌でも空気を読んで
ニコニコして軽くあしらわなきゃならないこともある。

もし初めて会った知らない人だったとしても、そこは本能で、
怒らせないように、怖いことにならないようにと無意識に気を遣っている。

第5回の「女を持ち出す場所」でも書いたけれど、
女はきっと物心ついた時からそういうことをするのが当たり前になっている。

先日もあたしの見聞きする範囲でそういったことが起きた。

あたしの友達が、酒の席で、男の子に、勝手に胸を触られたのだ。

その子は胸が大きい。

だけど、胸が大きい子の胸を「おっぱい大きいねー！」って、
いつから勝手に触っていいことになった？

脚を出してる女（あたし）の脚はいつから勝手に触っていいことになった？

痴漢にあったり、レイプにあったりした女性に対して「そんな恰好してる方も…」という
論理を振りかざす奴がたまにいるけど、（悲しいことに同じ女の中にもいるけど）
それはまったくのお門違いである。

あたしが脚を出すのは、脚を出すと気分がいいからであって、知らない男に触らせるためじゃない。
（好きな男には触らせたい。当たり前だ。もし触りたいと思うんだったら、まず褒めろ。そして触らせてもいいかなという気持ちにさせろ。それが口説きってもんだろ。）

その子の大きなおっぱいは、その子の持っている素晴らしいチャームポイントであって、知らない男に勝手に触られて、悲しい気持ちや腹立たしい気持ちになるためにあるんじゃない。

あたしなんか、おっぱいがないから羨ましくて羨ましくて仕方ないのに、
自分の胸のことを、そういう嫌な目に遭ってしまうせいで良く思えなくなるなんて、
ホントに「そういう男のせいでさー！！」ってめちゃくちゃ腹立たしいよ！

自分のいいところ、自分で自信を持っているところを出したいとか、
見せたいとか思うのは人間として当たり前のことだ。
（男の人だって、鍛えた二の腕見せるためにタンクトップ着たりするでしょ？）

だってそうすることで、自分のことを好きになれるし、
もっと自信が持てるようになるもん。

あたしだっておっぱいが大きかったら、たぶん胸の開いた服を着てるよ！笑

だからね、女たちが好きな服を着ても、怖い目に遭わないように、
「そんな服着てるんだから触ってもいいんだろ？」ってそんなバカなことを言われないで済むように、（ホントに書いててもバカバカしくなってくるぐらいにバカ！）
いちいち、そういう男に「ダメだよ！」ってことを言っていかないといけないのかなと思うわけです。
とほほ・・・

口説くのが下手な男が多すぎるよね！
触る前にやることあるでしょうが！
前戯なしのセックスじゃあるまいし！
もうホントに、コミュニケーション能力の問題だよね、これ。
褒めるのが上手な人は、セックスも上手。（あたし調べ）

男の人たちに、女の上手な褒め方を説いていくのもLMPの仕事かな。
・・・うん、これはセミナーが開けそうだぞ。笑