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いま舞台が熱い!「刀剣乱舞」「セーラームーン」「ノラガミ」これが噂の2.5次元ミュージカルだ いま舞台が熱い!「刀剣乱舞」「セーラームーン」「ノラガミ」これが噂の2.5次元ミュージカルだ

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近年、『2.5次元』というフレーズが注目を集めている。カンタンにいえば、漫画原作(2次元)をミュージカル化(3次元)した舞台のこと。2次元と3次元の間を取って、そのネーミングが使われている。実は2.5次元自体の歴史は古く、1970年代には宝塚歌劇団が『ベルサイユのばら』を公演。80年代には松竹歌劇団が『銀河鉄道999』を演じ、1991年にはSMAPが初舞台に『聖闘士星矢』を公演するなど、定期的に作られてきたのだ。
  そしてここ数年、この2.5次元ものの公演がとても増えている。話題となったマンガ・アニメ・ゲームのタイトルで多くの公演が行なわれ、『AiiA 2.5Theater Tokyo』というその名に2.5次元を冠したハコも誕生。さらに、代々木アニメーション学院に『2.5次元演劇科』が新設されたり、一般社団法人『日本2.5次元ミュージカル協会』といったものも設立された。『2.5次元』は今や、一大ムーブメントとなりつつある。今回は、Rakuten TVで楽しむことができる2.5次元ものの中でも代表的な作品を紹介させていただこう。

Recommended movie No.01

「刀剣乱舞」 トライアル公演 千秋楽公演(C)2015 ミュージカル『刀剣乱舞』製作委員会

「刀剣乱舞」 トライアル公演 千秋楽公演

原作は、DMMとニトロプラスが手がけ大ヒットしたブラウザゲーム。実在の刀剣を美男子に擬人化した作品だ。元々原作側にメインとなるストーリーは少なく、キャラクター情報も限定的。ゆえにユーザーの想像をかきたてる余地が大いにある作品であり、「公式」がこの作品をどうミュージカルとして料理するのかが注目された。フタを開けてみれば、本公演はファンの心をガッチリとキャッチ。ゲームBGMをうまく利用した音楽、衣装のデザインなど含め再現度は高く、「世界観をうまく表現していた」ともっぱらの評判だ。キャラクターたちの関係性も「こうだ」と決めつけすぎない絶妙のバランスに保たれている。2.5次元ミュージカルとしては後発の作品だけに、「今何が求められているのか」を踏まえた完成度の高い公演だったといえる。本公演に続き、2016年秋には「刀剣乱舞 ~幕末天狼傳~」も開幕、「刀剣乱舞~真剣乱舞祭 2016~」も予定されている。

Recommended movie No.02

ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」-La Reconquista-(C)武内直子・PNP/講談社・ネルケプランニング・ドワンゴ

ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」-La Reconquista-

「美少女戦士セーラームーン」は、1992年より「なかよし」(講談社)で連載が開始された武内直子原作の少女マンガ。
すぐにアニメ化され、たちまち世界中で一大ブームに!
そして、ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」――復活。
愛する人、大切な約束を守るため――私たちは戦う。「幻の銀水晶」が繋ぐ物語――。

Recommended movie No.03

舞台「ノラガミ-神と願い-」 ディレクターズ・カット版(C)あだちとか・講談社/舞台「ノラガミ」製作委員会2016

舞台「ノラガミ-神と願い-」 ディレクターズ・カット版

月刊少年マガジンで大人気連載中のダーク・アクションファンタジー作品「ノラガミ」が、原作を元にしたオリジナルストーリーで待望の舞台化!
主人公の夜ト役を演じるのは、数々の舞台で主演を務める鈴木拡樹、脇を固めるキャスト陣にも植田圭輔、和田琢磨など豪華キャストが集結!
2016年1月28日(木)~31日(日)まで、渋谷のAiiA 2.5 Theater Tokyoにて行われ、大好評を博した圧巻のステージを是非ご覧ください。

Recommended movie No.04

「ROCK MUSICAL BLEACH」~もうひとつの地上~(C)久保帯人/集英社・RMBLEACH 製作委員会 2016

「ROCK MUSICAL BLEACH」~もうひとつの地上~

※2016年11月7日配信終了
原作は「テニスの王子様」と同じく週刊ジャンプ連載の漫画。15年に及ぶ長期連載シリーズだったが、2016年に完結した。本作ROCK MUSICAL BLEACH(通称ブリミュ)は10年前に初演され、その後も再演や続編を定期的に重ねていった人気シリーズ。本作はROCK MUSICALと題されるように、ロック調のギターがメインの楽曲が特徴。また、原作がチャンバラアクションであるため、外連味タップリの演出、全身を使った演技も見どころだ。本作は2016年の最新公演であり、もともとシリーズであった「尸魂界(ソウルソサエティ)篇」の4つの公演をまとめた特別篇のリニューアル版という位置づけ。ベースとなった「THE ALL」は8年前が初演であり、『テニミュ』と同じく2.5次元ミュージカルの草分け的存在。手探り感ありつつも、パワーあふれる作品に仕上がっている。原作と合わせてみるのがおすすめ!

Recommended movie No.05

ミュージカル『テニスの王子様』 TEAM Live St. RUDOLPH(C)許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト  (C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会

ミュージカル『テニスの王子様』 TEAM Live St. RUDOLPH

※2016年9月30日公開終了
2.5次元に先鞭をつけた作品が、この『テニスの王子様(テニプリ)』のミュージカル『テニミュ』だ。原作は週刊ジャンプで連載していた少年漫画作品だが、女性にも大人気を博した。役者がイケメンぞろい、女性がほとんど出てこないというフォーマットはこの作品で確立されたと言っていい。初演は13年前であり、何度も再演され続編も作られている。本作は、Team Liveによるスピンオフ作品。「テニスの王子様」は部活ものであり、学園ごと、チームごとに個性的なキャラクターがたくさん登場。そして、それぞれにファンがついている。Team Liveは外伝もので、人数的な華やかさこそないものの、濃いファン向けの仕上がりになった。このTEAM Live St.RUDOLPHでは聖ルドルフ校をピックアップ。ダブルスの試合で主人公側の青学を下し、強さを印象付けた。主人公・越前と相対し、ラスボス然とした観月も人気が高い。第一部はキャストによるトークショー、第二部はショートライブという構成となっている。

Recommended movie No.06

ミュージカル『テニスの王子様』 TEAM Live YAMABUKI (C)許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト  (C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会

ミュージカル『テニスの王子様』 TEAM Live YAMABUKI

※2016年9月30日公開終了
TEAM Live YAMABUKIでは、その名のとおり山吹校にスポットを当てている。山吹校は都大会決勝戦の相手。序盤で強敵として現れた不動峰校を大差で下した高校であり、作中のテンションは非常に高い。中でも、阿久津仁というキャラクターはそれまでほとんど苦戦しなかった主人公・越前を最後まで追い詰めた強敵だ。そのほかにも千石清純という爽やかなイケメン、初登場ではマネージャーとして登場した壇太一などバラエティに富んだキャラクターが登場している。St. RUDOLPH版でもいえることであるが、Team Liveは「テニスの王子様」ファン以上に濃い「テニミュファン」に向けて公演を作っている。そういう意味でコアファン向けではあるが、尺も短めなので2.5次元ミュージカルに触れるきっかけの作品としても十分成立するだろう。
まとめ

古典芸能である演劇というカテゴリにおいて、2.5次元ミュージカルの歴史はまだまだ浅い。にも関わらず、ここ10年ほどという歳月で同ジャンルは急速に進化を遂げてきた。デジタル全盛だからこそ、「体験」「生もの」の価値が見直されてきたことも追い風になっているのだろう。新しいジャンルは、勃興期が最もアツく面白いと相場が決まっている。未見の方はぜひ、この機会に触れてみてほしい。

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